Windscribeは、カナダに拠点を置くVPNサービスです。日本ではあまり知名度はありませんが、データ容量10GBまでと制限があるものの無料から利用できる点が特徴です。
一方、英語表記中心・対応であること、サポートがAIボット中心、返金保証期間が3日間と短めである点がデメリット。
今回は、Windscribeの評判や実際に使用して感じたメリット・デメリットを解説します。
※本記事は2024年10月時点で確認・更新した情報です。
Windscribeの評判と特徴
Windscribeの特徴と料金プラン
項目 | 内容 |
---|---|
サービス名 | Windscribe 公式サイトはこちら |
月額換算料金 | Build A Plan:無料〜 Yearly Plan:5.75ドル Monthly Plan:9.00ドル |
サーバーリージョン | 約70ヶ国 |
サーバー台数 | 不明 |
同時接続 | 無制限 |
VPN方式 | IKEv2 / WireGuard / OpenVPN (UDP) / OpenVPN (TCP) / Stealth / WStunnel |
OS・アプリ | Windos / MacOs / Linux / iOS / Android / Chrome / Firefox / Edge / FireTV / Nvidia Shield / KODI / DD-WRT / Tomato |
返金保証 | 返金保証あり(3日間) ※10GB未満の使用であることが条件。 |
ログ監視ポリシー対応 | ノーログポリシー |
キルスイッチ機能 | ◯(類似機能あり) |
サポート | ボットチャット(日本語可) サポートチケット(英語) |
無料プランの制限 | ・データ容量:10GB/月まで ・サーバーリージョン:無料プランでは(日本を含まない) 10ヶ国のみアクセス可能 |
運営会社 | Windscribe Limited |
Windscribeはカナダに拠点を置くVPNサービスです。データ容量の制限や接続可能なサーバー数の制限はありますが、無料プランが用意されている点が大きな特徴です。
有料プランも存在し、月額換算5.75ドル〜で世界約70カ国に配置された全てのサーバーを利用できます。また、必要なロケーション1つにつき1ドルで契約できる「Build」プランも用意されています。
項目 | Free Plan | Monthly Plan | Yearly Plan | Build A Plan |
---|---|---|---|---|
月額換算料金 | 0ドル | 9ドル | 5.75ドル(総額69ドル) |
3ドル〜※
※1ロケーション1ドル(最低3ロケーションから購入可) ※1ロケーション追加につき利用可能データ10GBが追加される※1ドル/月でデータ容量無制限オプションあり |
なお、Windscribeでは返金保証期間を3日間としています。3日以内でも総トラフィック量が10GBを超えてしまった場合は、返金が受けられなくなるため注意しましょう。
In case you are not satisfied with the commercial Service, once you have subscribed you have the right to obtain a full reimbursement, provided you purchased the subscription directly from Windscribe, and given that your request is sent within 3 commercial days from the subscription payment. Windscribe accepts only written refund requests sent to our support desk. You have the right to request a reimbursement without giving explanations. The right to be refunded is invalid if You have violated the Terms of Service and/or if you send the request after having used the Service for more than 3 days and/or if you have used the Service for a global traffic volume exceeding 10 GB.
Windscribeと他社VPNの比較
Windscribeと他社VPNの違いは以下の通りです。大きな特徴は、Windscribeは無料プランがあることです。
公式サイト | ||||||||||||
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企業情報 | アズポケット株式会社(日本) | nordvpn s.a.(パナマ) | Surfshark B.V.(オランダ) | Kape Technologies(イギリス) | 株式会社MAJ Tech(日本) | 株式会社インターリンク | Kape Technologies(イギリス) | Kape Technologies(イギリス) | Proton AG(スイス) | Windscribe Limited | McAfee | 筑波大学 |
サーバーリージョン | 約60カ国 | 111カ国 | 100カ国 | 105カ国 | 25カ国 | 10カ国 | 91カ国 | 100カ国 | 約110カ国 | 約70ヶ国 | 約50ヶ国 | 非公開 |
サーバー台数 | 1300台以上 | 6400台以上 | 3200台以上 | 3000台以上 | 約50台 | 記載なし | 記載なし | 11,500台以上 | 8,300台以上 | 不明 | 約8,000台 | 5,400台以上 |
月額料金(2年契約) | 396円 | 627円〜 | 317円 | 4.99ドル | 878円 | ー | -- | 320円 | 4.49ユーロ | -- | -- | 無料 |
月額料金(1年契約) | 594円 | 803円 | 471円 | 6.25ドル | 938円 | ー | 363円 | 1,000円 | 4.99ユーロ) | 5.75ドル | 3.33ドル | 無料 |
月額料金(1ヶ月契約) | 1,738円 | 2,277円〜 | 2,462円〜 | 12.95ドル | 1097円 | 1,100円 | 1,304円 | 1,790円 | 9.99ユーロ | 9ドル | 9.99ドル | 無料 |
同時接続台数 | 10台 | 10台 | 無制限 | 最大8台 |
最大50台※
1サーバーに同時接続できるデバイスは1〜3台など条件あり |
3台 | 無制限 | 7台 | 10台 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
ログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | 記載なし | 記載なし | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ログ記録ポリシー |
キルスイッチ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × | × | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × |
サポート時間 | 平日10:00〜18:00 | 24時間365日 | 24時間365日 | 24時間365日 | 平日10:00〜18:00 | 記載なし | 24時間365日 | 24時間365日 | 9:00~24:00(中央ヨーロッパ時間) | 24時間365日 | 24時間365日 | -- |
サポート手段 | メール(日本語) | メール(日本語対応可)、ライブチャット(英語) | メール(英語)、ライブチャット(英語) | メール(日本語対応可)、ライブチャット(日本語対応可) | メール(日本語) | メール(日本語) | メール(英語)、ライブチャット(英語) | メール(英語)、ライブチャット(英語) | メール(英語)、ライブチャット(英語) | ボットチャット(日本語可)、サポートチケット(英語) | メール(英語) | なし(ユーザーフォーラムあり) |
返金保証・お試し | 返金保証(30日間) | 返金保証(30日間) | 返金保証(30日間) | 返金保証(30日間) | 返金保証(30日間) | 無料体験(2ヶ月) | 返金保証(30日間) |
返金保証(45日間)※
1ヵ月プランは14日間 |
返金保証(30日間) | 返金保証(3日間) | なし | -- |
(※)2024年11月時点の税込み価格。(※)次回更新以降は通常価格。為替レートやキャンペーンなどにより価格は上下します。
Windscribeの評判・口コミ
Windscribeの良い評判・口コミには、「カスタマイズ可能で手頃な料金プランが用意されている」「機能が豊富」「Netflixやその他多くのストリーミングサービスで使える」といった声が見受けられました。
- カスタマイズ可能で手頃な料金プランが用意されている
- 機能が豊富
- Netflixやその他多くのストリーミングサービスで使える
一方、Windscribeの良くない評判・口コミとしては「ノーログポリシー監査が不十分」「AIチャットボットが役に立たない」といった声が見受けられました。
- ノーログポリシー監査が不十分
- AIチャットボットが役に立たない
公式サイトに「ノーログポリシー」と記載されていても、独立した監査にかけてその結果を公表していなければ実態は不透明です。
Windscribeではデスクトップアプリ・モバイルアプリに関しては、独立した監査が行われていますが、サーバーインフラ全体の監査は現在進行中とのことなので、この点不満に思われているユーザーもいるのかもしれません。
Our desktop application has been audited and open-sourced in 2022 and we've had an audit of our mobile apps as well.We are currently undergoing a full audit (Q1 2024) of our server stack which should be published soon after.
At that point, both the Windscribe applications and our servers will be complete. These will all be public audits done by outside organizations.
Windscribeはこんな人におすすめ
Windscribeは、以下のような方におすすめです。
- 無料で海外ロケーションのVPNサーバーを利用したい方
- 公衆wifi利用などでセキュリティ対策のために無料VPNを利用したい方
注意点としてはWindscribeは無料で使えるものの日本サーバーが利用できません。無料で日本サーバーが利用したい方は、TunnelBearやProton VPN、VPN Gateなどが選択肢になるでしょう。
一方、有人のライブチャットサポートは受けられないなどの制限もあるので、VPNに指定がなければ、NordVPNやMillenVPNの方が多くの人にとって使い勝手が良いと思います。
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Windscribeを利用するデメリット・不満点
Windscribeの無料版を利用してみて気づいたデメリットは以下の通りです。
- 無料版では日本のサーバーに接続できず容量制限がある
- 有人のライブチャットサポートは受けられない
- 返金保証期間が3日間と短め
無料版では日本のサーバーに接続できず容量制限がある
1つ目は、無料版では日本のサーバーに接続できず容量制限があるという点です。
Windscribeの無料版では、アメリカやカナダ、イギリスなど、合計10ヶ国のVPNサーバーに接続できます。
◾️Windscribe無料版で接続できるロケーション
アメリカ / カナダ / イギリス / 香港 / フランス / ドイツ / オランダ / スイス / ノルウェイ / ルーマニア
また、月10GBまでの容量制限があるため、動画などを視聴するとすぐに容量制限に達してしまいます。
Windscribeの無料プランは日本サーバーに接続したい場合や動画視聴目的には向いていません。
有人のライブチャットサポートは受けられない
2つ目は、有人のライブチャットサポートは受けられないという点です。
Windscribeでは、Garryと呼ばれるAIライブチャットサポートが提供されています。
Garryは日本語での質問にも対応してくれますが、定型的でマニュアル通りの回答が中心なため、より複雑な質問をしたい場合には得られる回答が十分でないと感じてしまうかもしれません。
ただし、Garryを通じてサポートチケットを作成することで、対人サポートが受けられます。
返金保証期間が3日間と短め
3つ目は、返金保証期間が3日間とやや短いという点です。
多くのVPNサービスでは、返金保証期間が30日間程度に設定されており、無条件で全額返金を受けられることが一般的です。
しかし、Windscribeの場合、返金保証期間が3日間と短めに設定されており、データ利用量が10GBを超えると返金対応を受けられないといった条件も設けられています。
Windscribeを試してみたい場合は、まず無料版で使用感や機能を確認し、満足した場合に有料版を契約すると良いでしょう。
Windscribeを利用するメリット・満足点
Windscribeの無料版を実際に利用してみて最も良い印象を持った点は、他社無料VPNと比べて高機能だという点です。
- 無料版が利用できる
- 無料版でもWebサイト・広告ブロック機能などが利用できる
無料プランのある数少ないVPNで、無料版でもWebサイト・広告ブロック機能などが利用できます。
VPN接続時のスピードも接続ロケーション・サーバーによって多少のムラはあるものの、インターネット速度テストで「高速」と判定されて、YouTube動画の再生等でも不満に思うことがありませんでした。(4Kでは少しカクツキあり。)
また、WindscribeにはR.O.B.E.R.T.と呼ばれるWebサイト・広告ブロック機能が備わっており、ブロックリストを細かく設定できるほか、スプリットトンネルやファイアウォール機能(他社のキルスイッチの代わりとなる機能)、検閲回避機能など、さまざまな機能が使えます。
「R.O.B.E.R.T.」を使うことで、広告やトラッカーを始め、マルウェアを含んだサイトやある特定のジャンル(例:ポルノ、ギャンブル、クリプトなど)のWebサイトをブロックすることができるので、デバイスがウイルスに感染してしまうリスクを減らせます。
また、有料版ではカスタムルールを追加して、特定のドメインのサイトへのアクセスをブロックしたりすることも可能です。
無料版Windscribeの使い方
Windscribeの登録方法
まずは、Windscribeのアカウントを作成しましょう。
Windscribeの公式サイトにアクセスします。
アクセスできたら、「Sign Up」をクリックします。
任意のユーザー名・パスワードを設定し、メールアドレスを入力してから「Create Account」をクリックします。
これでWindscribeのアカウントが作成できました。
「マイアカウント」をクリックすると、アカウント情報が確認できます。
10GBまで無料で利用したい場合はメール認証が必要
登録したメールアドレス宛に「Welcome to Windscribe」と書かれたメールが届きます。
メールに記載の「Confirm Email(for 10GB)」をクリックすることで、10GBまで無料でVPNが利用できるようになります。(メールアドレス認証を行わない場合は2GBまで)
Mac OSでWindscribeを利用する方法
Mac OSでWindscribeを利用するには、「Download」をクリックします。
Mac OSを選択して、「Download」をクリックします。
これでWindscribeのインストーラーがダウンロードされるので、ダブルクリックして開きます。
Windscrbeのアイコンをダブルクイックします。
「アプリケーションを開いてもよろしいですか?」と表示されたら、「開く」をクリックします。
「Install」をクリックします。
Mac OSのユーザー名とパスワードを入力し、「ヘルパーをインストール」をクリックします。
「ログイン」をクリックします。
ユーザー名とパスワードを入力し、ログインします。
これでWindscribeにログインすることができました。
Windscribeでサーバーロケーションを選択するには、「場所」の隠しメニューを開きます。
接続したい国・地域のサーバーを選択します。(※星アイコンが付いたサーバーは有料プランのみ選択できます。)
以上で、VPNに接続することができました。
WindowsでWindscribeを利用する方法
WindowsでWindscribeを利用するには、公式サイトにアクセスし「Download」をクリックします。
ご利用のWindows PCのビット数、プロセッサーアーキテクチャに対応するアプリをダウンロードします。(※システム情報は「設定>システム」から確認できます。)
Windowsアプリのインストーラーがダウンロードされるので、ダブルクリックで開きます。
「Do you want to allow this app to make changes to your device?」と表示されたら、「Yes」をクリックします。
「Install」をクリックします。
「Login」をクリックします。
ユーザー名とパスワードを入力しログインします。
これでWindscribeアプリにログインできました。
あとは接続したい国・地域のサーバーを選択します。(※星アイコンが付いたサーバーは有料プランのみ選択できます。)
以上でVPNに接続できました。
AndroidスマホでWindscribeを利用する方法
Playストアから「Windscribe」で検索し、出てきたアプリをインストールします。
インストールができたらアプリを開きます。
「ログイン」をクリックします。
ユーザー名とパスワードを入力してから「続ける」をクリックします。
これでWindscribeにログインできました。
VPNに接続するには、使用したいロケーションをクリックします。(※星アイコンが付いたサーバーは有料プランのみ選択できます。)
「OK」をクリックします。
通知を許可する場合は「許可」、許可しない場合は「許可しない」をクリックします。
以上で、Windscribeに接続することができました。
まとめ
今回は、カナダベースのVPNサービス「Windscribe」の特徴や評判、使い方を解説しました。
Windscribeの魅力はなんといっても無料プランがあることです。
無料版のWindscribeでは日本サーバーを選択できませんが、10GBまで海外のVPNサーバーを利用できます。
また、広告やトラッカーのブロック機能、ファイアウォール機能など、他社では有料で提供されている機能を無料で使用できる点も魅力です。
今回は以上になります。最後までご覧いただき、ありがとうございました。
他社含めたVPN比較について
おすすめVPNサービスを比較検討したい方を「【VPNおすすめ3選】海外&国内の有料VPNサービス徹底比較」をあわせてご参照ください。