Proton VPNは、無料から使えるプライバシー・セキュリティの観点で信頼できるVPNサービスです。
Proton VPNは、5アイズや14アイズなどの国家間で機密情報を共有する同盟に加盟していないスイスに拠点を置き、サービスの透明性確保に努めていることから、世界的にも高い評価を得ています。
今回は、Proton VPNの評判や実際に使用して感じたメリット・デメリット、使い方など詳しく解説していきます。
※本記事は2024年10月時点で確認・更新した情報です。
Proton VPNの評判と特徴
Proton VPNの特徴と料金プラン
項目 | 内容 |
---|---|
サービス名 | Proton VPN 公式サイトはこちら |
月額換算料金 | Proton Freeプラン:無料 2-year plan(Proton VPN Plus):4.49ユーロ 1-year plan(Proton VPN Plus):4.99ユーロ 1-month plan(Proton VPN Plus):9.99ユーロ |
サーバーリージョン | 約110ヶ国 |
サーバー台数 | 8,300台以上 |
同時接続 | 10台 |
VPN方式 | OpenVPN / IKEv2 / WireGuard |
OS・アプリ | Windows / macOS / Linux / iOS / Android / Chrome / Firefox / Android TV / Chromebook |
返金保証 | 返金保証あり(30日間) |
ログ監視ポリシー対応 | ノーログポリシー |
キルスイッチ機能 | ◯ |
サポート | メール(英語) ライブチャット(英語)(有料ユーザーのみ) |
無料プランでは制限されている機能 | ・サーバーリージョン:無料プランでは 利用可能な最速のサーバー(アメリカ・オランダ・ポーランド・ルーマニア・日本)に接続可能 ※特定の国の選択不可。 ・同時接続数:1台のみ ・マルウェア、広告、トラッカーブロック機能の利用不可 |
運営会社 | Proton AG |
Proton VPNは、スイスのジュネーブに拠点を構えるVPNサービスです。
Proton VPNは、5アイズや14アイズなどの国家間で機密情報を共有する同盟に加盟していないスイスに拠点を置き、厳格なノーログポリシーと強力な暗号化技術を採用することで、プライバシー保護・セキュリティ面で高い評価を得ています。
また、世界約110ヶ国にVPNサーバーが設置されており、制限はあるものの無料から利用できるのが特徴です。
Proton VPNの有料プラン(Proton VPN Plus)の料金は以下の通りです。
プラン名 | 月額換算料金 |
---|---|
1-month plan | 9.99ユーロ |
1-year plan | 4.99ユーロ |
2-year plan | 4.49ユーロ |
CyberGhostやSurfsharkなどと比べると割引率はそこまで高くないものの、2年契約で最大55%の割引が受けられます。
また、すべてのプランで30日間の全額返金保証が付いています。
なお、Proton VPNでは、VPN以外のProton AG社が提供するプレミアムサービス(例:Proton Mail、Proton Driveなど)を利用したい方向けの、Proton Unlimitedプランも存在します。
Proton VPNと他社VPNの違い
Proton VPNと他社VPNの違いは以下の通りです。
他社の有料VPNとの最大の違いは、いくつかの制限があるものの無料で利用を開始できる点です。
※無料版だと約110カ国のサーバーリージョンのうち5カ国(アメリカ・オランダ・ポーランド・ルーマニア・日本)のサーバーしか利用できず、サーバー選択はできません。
また、厳格なノーログポリシーを採用しており、2023年と2024年に受けた合計87件(2024年10月確認時点)の法的機関からの要請をいずれもログ不在を理由に拒否するなど、プライバシー保護を徹底しています。
参考:Proton VPN Transparency Report & Warrant Canary | Proton
公式サイト | ||||||||||||
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企業情報 | アズポケット株式会社(日本) | nordvpn s.a.(パナマ) | Surfshark B.V.(オランダ) | Kape Technologies(イギリス) | 株式会社MAJ Tech(日本) | 株式会社インターリンク | Kape Technologies(イギリス) | Kape Technologies(イギリス) | Proton AG(スイス) | Windscribe Limited | McAfee | 筑波大学 |
サーバーリージョン | 約60カ国 | 111カ国 | 100カ国 | 105カ国 | 25カ国 | 10カ国 | 91カ国 | 100カ国 | 約110カ国 | 約70ヶ国 | 約50ヶ国 | 非公開 |
サーバー台数 | 1300台以上 | 6400台以上 | 3200台以上 | 3000台以上 | 約50台 | 記載なし | 記載なし | 11,500台以上 | 8,300台以上 | 不明 | 約8,000台 | 5,400台以上 |
月額料金(2年契約) | 396円 | 627円〜 | 317円 | 4.99ドル | 878円 | ー | -- | 320円 | 4.49ユーロ | -- | -- | 無料 |
月額料金(1年契約) | 594円 | 803円 | 471円 | 6.25ドル | 938円 | ー | 363円 | 1,000円 | 4.99ユーロ) | 5.75ドル | 3.33ドル | 無料 |
月額料金(1ヶ月契約) | 1,738円 | 2,277円〜 | 2,462円〜 | 12.95ドル | 1097円 | 1,100円 | 1,304円 | 1,790円 | 9.99ユーロ | 9ドル | 9.99ドル | 無料 |
同時接続台数 | 10台 | 10台 | 無制限 | 最大8台 |
最大50台※
1サーバーに同時接続できるデバイスは1〜3台など条件あり |
3台 | 無制限 | 7台 | 10台 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
ログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | 記載なし | 記載なし | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ノーログポリシー | ログ記録ポリシー |
キルスイッチ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × | × | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × |
サポート時間 | 平日10:00〜18:00 | 24時間365日 | 24時間365日 | 24時間365日 | 平日10:00〜18:00 | 記載なし | 24時間365日 | 24時間365日 | 9:00~24:00(中央ヨーロッパ時間) | 24時間365日 | 24時間365日 | -- |
サポート手段 | メール(日本語) | メール(日本語対応可)、ライブチャット(英語) | メール(英語)、ライブチャット(英語) | メール(日本語対応可)、ライブチャット(日本語対応可) | メール(日本語) | メール(日本語) | メール(英語)、ライブチャット(英語) | メール(英語)、ライブチャット(英語) | メール(英語)、ライブチャット(英語) | ボットチャット(日本語可)、サポートチケット(英語) | メール(英語) | なし(ユーザーフォーラムあり) |
返金保証・お試し | 返金保証(30日間) | 返金保証(30日間) | 返金保証(30日間) | 返金保証(30日間) | 返金保証(30日間) | 無料体験(2ヶ月) | 返金保証(30日間) |
返金保証(45日間)※
1ヵ月プランは14日間 |
返金保証(30日間) | 返金保証(3日間) | なし | -- |
(※)2024年11月時点の税込み価格。(※)次回更新以降は通常価格。為替レートやキャンペーンなどにより価格は上下します。
Forbes Advisorで掲載されている「The Best No Log VPN of 2024」の記事でも、一番最初に紹介されているほど、プライバシー保護に優れたVPNとして有名です。
Proton VPNの評判・口コミ
Proton VPNの良い評判・口コミには、「透明性が高いサービスで信頼できる」「(セキュリティ保護目的なら)無料でも十分使える」といった声が見られました。
Proton VPNは、企業の所在地や開発チームの情報、法的機関からのログ開示要請への対応を詳述した透明性レポートなどを公開しています。
また、すべてのアプリケーションを完全にオープンソース化し、誰でもコードを調査できるようにすることでサービスの透明性確保に努めているので、「信頼できる」「安心して利用できる」といった声に繋がっていると推測されます。
- 透明性が高いサービスで信頼できる
- 無料でも十分使える
- 無料版でも日本のサーバーが利用できる
一方、悪い評判としては「無料版だと国選択ができない」「無料版だと時々接続が遅くなる」といった声が見られました。
- 無料版だと国選択ができない
- 無料版だと時々接続が遅くなる
Proton VPNに対する海外の口コミ
Proton VPNは世界で有名なVPNなので外国の利用者も多いです。特に多い声は、(世界で最も厳しいプライバシー法を持つ)スイスに拠点を持っているのでプライバシーの観点で信頼できる会社との声が多いです。
Proton VPNはこんな人におすすめ
Proton VPNは以下のような方におすすめです。
- プライバシー・セキュリティー保護の実績が豊富な無料VPNを使いたい方
- 透明性の高いVPNサービスをお求めの方
無料版のProton VPNでは、「サーバーが自由に選択できない」「同時接続数は1台」などと制限がありますが、無料版でも帯域幅に制限はありません。
ただし、無料版でも基本的に速度制限はされないものの、「過剰な利用が発生した場合、速度制限を課す権利を保持する」と公式に記載されており、VOD視聴などで大量の通信が発生すると制限を科される可能性があります。
Our free VPN service is also covered by our no-logs policy, and has in general no speed restrictions. We do reserve the right to impose speed restrictions in cases of excessive consumption in order to ensure service quality for all users on free servers.
また、過去には法的機関からのログ開示要請があったものの、ログが保持されていないという理由で要請を拒否するなど、厳格なノーログポリシーを遵守していることが伺えるので、「プライバシー・セキュリティ重視の方」に特におすすめのVPNと言えます。
無料版Proton VPNを実際に使用した感想・デメリット
無料版Proton VPNを使用して感じたデメリットは以下の通りです。
◾️Proton VPNを実際に使用して感じたデメリット
- 無料版ではサーバー選択ができない
- ライブチャットサポートが受けられない
1. 無料版ではサーバー選択ができない
1つ目は、無料版ではサーバー選択ができないという点です。
無料版では日本・アメリカ・オランダ・ポーランド・ルーマニアの5カ国にあるVPNサーバーが利用できますが、「接続」ボタンをクリックした時点で利用可能な最速のサーバーに自動接続される仕様になっています。
サーバー接続後にサーバー切り替えを行うことで、自分の接続したいサーバーに接続しなおせる可能性はあるものの、サーバー切り替えを複数回行うと「サーバー切り替え」ボタンを一定時間押せなくなります。(リトライする回数によって待ち時間が増加する)
そのため、好きな時に好きな国のサーバーを選択したい方は有料版を検討する必要があります。
2. ライブチャットサポートが受けられない
2つ目は、ライブチャットサポートが受けられないという点です。
Proton VPNのアプリがうまく接続できなかったりといった場合に、ライブチャットサポートが受けられると便利です。
Proton VPNでは、有料ユーザーのみ9:00~24:00(中央ヨーロッパ時間)の間でライブチャットサポートが利用できます。
NordVPNやSurfsharkは24時間365日ライブチャットサポートが受けられるのに対して、Proton VPNはサポート時間がヨーロッパ時間で限られています。
Proton VPNを使用した感想・メリット
(無料版)Proton VPNを使用したメリットは下記の通り。
◾️Proton VPNを使用して感じたメリット
- 無料版でも用途によっては十分使える
- 透明性が高く安心感がある
「無料版でも用途によっては十分なくらい使える」という点です。
また、実際に無料版Proton VPNを使って海外から日本のVPNサーバーに繋いでみましたが、テスト時にはスピードがそこそこ出ているように感じました。
◾️現地のモバイル回線を使用してジョージアから日本のサーバーにSmart ProtocolでVPN接続した際のスピードテスト結果
1. 無料版でも用途によっては十分使える
1つ目は、無料版でも用途によっては十分使えるという点です。
無料版のVPNでは、サーバー接続時に使用できるデータ量に制限があったり、広告が表示されたりといった制限が多いですが、Proton VPNではこれがありません。
また、Secure Core(※)や広告ブロックといった機能は無料版では利用できないものの、キルスイッチ機能が利用できます。
※スイスやアイスランドなど、プライバシーを重視する国に設置された「セキュアコアサーバー(VPNサーバー)」を経由してから、2つ目のサーバーに接続する仕組みのこと。
サーバーの選択ができない点は少し惜しいものの、プライバシーとセキュリティを重視するユーザーにとっては、無料版でも十分に満足できるでしょう。
2. 透明性が高く安心感がある
2つ目は、透明性が高く安心感があるという点です。
VPNは外部からの通信を強力に保護してくれる一方、運営者側からはユーザーデータを意図的に監視することが可能なため、信頼性の低い運営会社は不安要素で、無料VPNはそういった運営元が不確かなサービスが多いです。
その点、Proton VPNは透明性を非常に重視しており、公式サイトで運営元やプライバシー・セキュリティに関する取り組みが詳細に記載されているため、安心感を与えてくれます。
実際、海外の評判でもProton VPNはその透明性と安全性が高く評価されており、信頼性のあるVPNとして広く認識されているようです。
無料版Proton VPNの使い方
Proton VPNのアカウント作成方法
無料版Proton VPNを利用するには、まずアカウントを作成する必要があります。
Proton VPNの公式サイトを開きます。
「Proton VPNを今すぐ入手」をクリックします。
「Proton Freeを利用する」をクリックします。
「Continue with free」をクリックします。
メールアドレスを入力し、「Proton VPNの使用を開始する」をクリックします。
パスワードを設定し、「このパスワードで続行する」をクリックします。
以上で、Proton VPNのアカウントが作成できました。以下のモーダルが表示されたら、「閉じる」をクリックします。
Proton VPNのアカウント登録直後は、すでにダッシュボードにログインした状態になっています。
各クライアント用のアプリは、ダッシュボードの「ダウンロード」から、ダウンロードできます。
Mac OSでProton VPNに接続する方法
Proton VPNのマイページにログインします。
https://account.protonvpn.com/ja/login
「ダウンロード」をクリックします。
macOSの上で「ダウンロード」をクリックします。
「Proton VPNのダウンロード」をクリックします。
Proton VPNのインストーラーがダウンロードされるので、ダブルクリックで開きます。
Proton VPNをアプリケーションフォルダにドラッグ&ドロップでインストールします。
これでアプリケーションフォルダ内にProton VPNのインストールができました。
インストールができたら、Proton VPNアプリをダブルクリックで開きます。
インターネットからダウンロードしたアプリに関しては初回だけ「開いてもよろしいですか?」といった通知が表示されるので、「開く」をクリックします。
プライバシーとセキュリティの設定によっては、以下のように「拡張機能がブロックされました」と表示される場合があります。
表示された場合は、「システム設定を開く」からブロックを許可する必要があります。
「システムソフトウェアの読み込みがブロックされました。」と記載されている箇所で「許可」をクリックします。
Touch IDのタッチあるいはパスワードを入力し、変更を許可します。
以上で、Proton VPNを開くことができました。
無料版のProton VPNでは、サーバー選択ができないため、サーバーに接続する際は「クイック接続」をクリックするだけでOKです。
「VPN構成の追加を求めています」と表示されたら「許可」をクリックします。
以上でVPNに接続することができました。(※日本のサーバーに接続できていますが、必ずしも日本に繋がる訳ではありません。)
WindowsでProton VPNに接続する方法
Proton VPNのマイページにログインします。
https://account.protonvpn.com/ja/login
「ダウンロード」をクリックします。
Proton VPNのWindowsアプリをインストールします。
「Proton VPNのダウンロード」をクリックします。
Proton VPNのインストーラーがダウンロードされるので、ダブルクリックで開きます。
「Do you want to allow this app to make changes to your device」と出てきたら「Yes」をクリックします。
言語の選択画面が表示されるので、日本語を選択して「OK」をクリックします。
「次へ」をクリックします。
「Proton Driveをインストール」のチェックボックスからチェックを外し、「次へ」をクリックします。
「インストール」をクリックします。
インストール完了後しばらくするとProton VPNのログイン画面が表示されます。
ユーザー名とパスワードを入力し、「ログイン」をクリックします。
これでProton VPNを開くことができました。
無料版のProton VPNではサーバー選択ができないので、サーバーに接続する際は「クイック接続」をクリックします。
以上でVPNに接続することができました。(本例ではオランダのサーバーに接続されています。)
AndroidスマホでProton VPNに接続する方法
Google PlayストアでProton VPNアプリをインストールします。
「開く」をクリックします。
「サインイン」をクリックします。
ユーザー名とパスワードを入力し、Proton VPNにログインします。
ログインできたら「接続」をクリックします。
「OK」をクリックします。
以上で、VPNに接続することができました。(本例ではポーランドのサーバーに接続されています。)
まとめ
まとめです。今回はProton VPNの特徴や実際に使用して感じたメリット・デメリット、使い方を詳しく解説しました。
無料版Proton VPNではサーバー選択ができなかったりと一部の機能が制限されているものの、アプリの使用感やVPN接続時のスピード等を試すことができます。
そのため、まずは無料から使ってみて、使い勝手が気に入った(あるいは有料版機能が必要になった)ら有料版を検討してみると良いでしょう。
今回は以上になります。最後までご覧頂き、ありがとうございました。
他社含めたVPN比較について
おすすめVPNサービスを比較検討したい方を「【VPNおすすめ3選】海外&国内の有料VPNサービス徹底比較」をあわせてご参照ください。