【転職は可能?】新卒エンジニアが1年未満で転職する際の注意点やメリット

新卒SE・エンジニアが1年未満で転職する際のメリットやデメリット・注意点

新卒エンジニアとして入社したものの、職場の雰囲気や仕事内容が合わず「転職したい」「今の会社を辞めたい」と思う人も多いでしょう。

それでも続ける人もいれば、早々に転職する人もいます。実際に入社1年未満で転職することは可能です。「労働環境が著しく悪い」などの場合は、早く転職したほうがよい場合もあるでしょう。

しかし、1年目での転職はITスキルの観点や短期間での転職の問題でデメリットもあります。

この記事では、新卒エンジニアの人が1年未満で転職する場合のメリットやデメリットを解説します。入社して間もないものの転職活動を考えている方は、参考にしてみてください。

目次

新卒エンジニアが1年目未満で転職する際の注意点・デメリット

まずは、新卒エンジニアの人が1年目未満で転職する場合にデメリットとなる点を確認しておきましょう。

一言で言うと、「2〜3年程度実務経験を積んでから転職するよりも採用が厳しい」という点がデメリットに挙げられます。

新卒1年目未満で転職すると「転職しやすい人だ」と企業側から警戒されたり、経験が浅いゆえに自分が合わない会社を選んでしまったりするリスクがあります。

【デメリット1】すぐ転職する人だと思われ採用企業から警戒される

新卒1年目で転職活動をしている場合、採用企業側からも「うちに入社してもすぐ転職するかもしれない」「1つの場所で長く働きたくない性格なのかもしれない」と思われる可能性があります。

企業側が歓迎するのは、自社で長く働いてくれる人です。長く働いてもらうために、社員の採用活動や教育に時間とコストをかけています。新卒1年目で転職しようとしている人を見ると「この人は転職しやすい人なのだろう」と警戒する採用者もいます。

新卒一年目未満の人が「今いる会社は自分に向いていない」「御社でなら力になれると思い働きたい」とアピールしたとして、企業側の視点で「その通りだ」と納得してくれるのかはわかりません。

自分にとって都合がよいように判断しているだけではないのかと思われる可能性もあります。そのため、なぜそんなに早く転職するのか採用企業側を納得させられる転職理由があったほうがよいでしょう。

【デメリット2】ITスキル・実務経験が十分でないため採用されにくい

二つ目は、「ITスキル・実務経験が十分でないため採用されにくい」という点です。

1年目未満だとエンジニアの実務経験も一般的にまだ十分ではありません。

先輩に教えられながら議事録の作成や検証環境の構築など一部分の業務だけしか経験がなく、初めから終わりまでプロジェクトを一通り経験したという人も少ないでしょう。

ITスキルの面においてもまだ実務遂行レベルまで至っておらず、結果的に採用面接などで自分が何が得意でどんな分野で貢献できるか採用時に自分の強みもなかなか説明しにくい状況にある人も多いのではないでしょうか。

【デメリット3】転職前の会社の方が良かった後悔する可能性がある

三つ目のデメリットは、「判断が早すぎて転職前の会社の方が良かった後悔する可能性がある」点です。

前述の「転職が難しい」という点も関連しますが、転職活動がスムーズにいかない場合、焦って自分の思っていたのと違う企業や本来の実力よりも待遇面で良くない企業に転職してしまう可能性もあります

良かれと思って転職したら転職前の会社の方が良かった・もう戻れないといった形で、「結果的に転職活動は失敗」というリスクもあるでしょう。

また、新卒1年目未満の転職は、判断が早すぎる可能性があります。

仮に実務経験を2〜3年程度積んだ後での転職なら給与アップや待遇アップといったキャリアアップ転職ができたかもしれないのに、急いで転職したばかりに待遇面で悪化したという可能性もあるでしょう。

新卒1年目未満でも転職しても良いケース

新卒1年目未満の転職は前述の通りデメリットが多くあります。

しかし、職場によっては新卒1年目未満でも転職したほうが良いケースもありますし、1年未満で転職して上手くいった人ももちろん多数存在します。ここでは転職しても良い3つのケースを紹介します。

【転職した方が良いケース1】職場の人間関係が劣悪で心身の健康が保てない

職場の人間関係が極端に悪い場合は、転職する理由の一つです。

人間関係といっても「相性が悪い人がいる」「細かい指導が嫌だ」「教え方が厳しい」というのはどこの職場でもありえるためやむを得ないかもしれません。

間違っていたら指摘されるのは当然ですし、重大なミスで繋がらないように怒られるといったケースは、最初はどの職場でも大なり小なりあるでしょう。

ただし、いじめ体質やパワハラ・セクハラなど、指導の範疇を超えて明らかに悪い人がいたり良くない環境だったりする場合は、自分自身の心身の健康を守るためにも速やかに対策を考えた方が良いでしょう。

また、ハラスメントというほどでなくても「人間関係が合わなくてつらい」という時期が長く続き、心身に害を及ぼしそうと感じるぐらいであれば、職場を変えるのもひとつの考え方です。

大手企業であれば人事部に相談やセクハラホットラインなどまずは社内でできる対応を実施してみるもの良いですし、そういった対応が難しい場合や転職を検討しましょう。

【転職した方が良いケース2】労働環境が劣悪で心身の健康が保てない

労働環境が悪い状態が続くようであれば、転職を考えるのもよいでしょう。エンジニアの仕事は多忙になりがちです。土日出勤や徹夜があることも珍しくありませんし、トラブル対応にあたることも多いでしょう。

そんな中でも先輩や上司が一緒に対応・サポートしてくれる場合は悪い環境とは言えないかもしれません(むしろ良い職場と言えるでしょう)。ただし、状況を説明しても誰もサポートに入ってくれない・孤立・放置状態であれば話は変わります。

また、会社に問題がある場合は、離職率が極端に高い・常に人手不足など何らかの問題が起きているはずです。

また「残業しているのに残業手当が全く出ない」「労働基準法を遵守していないような状況」など、そもそも企業や労働環境に明らかな問題がある場合も、転職を検討すべきかもしれません。

【転職した方が良いケース3】扱う技術が古くて微妙・成長の機会がない

三つ目は、「扱う技術が古くて微妙・成長の機会がない」という理由です。

会社によっては扱う技術やプロジェクトのジャンルが決まっていて、自分がやりたい・学びたいことができないと感じる人もいます。

たとえば、「配属された部署で扱う技術が古くてそこでしか通用しない内容ばかり」「同じような保守・メンテナンスばかりで仕事内容が退屈」とったように、エンジニアとして本当に成長できているのか不安を感じたり、不満を持つ人もいます。

ただしこの理由は決定的なものではなく、仕事内容が成長につながりにくいと判断するのは早い可能性もある点に注意です。

一年目未満であれば即戦力はそもそも困難なためまずはできることからということで今の仕事を任されている可能性も大いにあります。

二年目、三年目の先輩が今の自分よりも成長していると感じるなら、そのまま今の企業にいた方が良いでしょう。

【転職した方が良いケース4】やりたいことが明確で未経験業種に転職する場合

四つ目は「次にやりたいことが明確で未経験業種に転職する場合」です。

たとえば、エンジニアとして就職したが、本当は子供の教育に携わる仕事がしたい」など、そもそも本当にやりたいことが実は違っている・明確なやりたいことがある場合は、早く転職してしまった方が良いケースもあります。

下手に数年間エンジニアとして働き年齢が20代後半・30代近くになると、どうしても次の転職先もエンジニアもしくはそれに近いIT業種に縛られてくる可能性が高くなります。

ただし、何の対策もないまま未経験業種へ転職しようとしても採用されない可能性もあるので、できれば在職中に次の業種のことを勉強したりしながらチャレンジすると良いでしょう。

新卒1年目未満で転職するメリット

新卒1年目未満で転職するメリットもあります。ここでは、3つのメリットを紹介します。

【メリット1】早く新しい環境で働くことができる

一つ目は、何と言っても「早く新しい環境で働くことができる」という点です。

よく「3年は頑張って勤めるべき」といった意見も聞かれますが、貴重な20代前半の時期に自分に合っていない環境で3年間を過ごすことは本当に正しいことなのかどうか、疑問に思う人も多いでしょう。

若いうちに転職すると、自分に合った環境で早く働ける可能性があります。

より成長できる・待遇の会社に転職する目的にしろ、嫌な環境を回避する目的にしろ、自分の納得のいく転職先が見つかるのであれば、わざわざ3年目まで待たずとも早く転職してしまった方が結果的に自己実現に早く近づけます。

3年目まで働いた後に環境の慣れからそのまま惰性でだらだらとしている人が多くいるのも現実です。早く見切りを付けて転職に成功できれば、「早く転職してよかった」と思えるでしょう。

【メリット2】若手のほうが親切に指導してもらいやすい

二つ目は、「若手のほうが親切に指導してもらいやすい」という点です。

数年間エンジニアとして実務経験を積むと、次の転職先ではある程度即戦力を期待されます。しかし一年未満での転職であれば、転職先も新卒と同じ・近い扱いとして親切に指導してもらえる可能性があります。

中途入社の社員を受け入れた企業は責任を持って教育・指導するべきではありますが、五年目からの転職と一年目での転職の中途入社社員では、後者のほうが丁寧に指導してくれる先輩が多いでしょう。

簡単なことでも人に聞けるのは若い人の特権でもあるため、若いうちに転職したほうが親切に教えてもらえるかもしれません。

【メリット3】未経験業種に転職しやすい

三つ目は「未経験業種に転職しやすい」という点です。

若いうちに転職した場合、未経験の仕事でも転職しやすい可能性があります。

30代など中堅社員クラスになると、業界未経験者として入社するのが難しくなります。企業側としては、年齢が高くなるほど即戦力としてのスキルや経験を求める傾向があるためです。

若い人は経験が浅くて当然なため、未経験でも採用されやすくなります。経験したことがない業種や業界に転職活動した場合でも、採用してもらえるかもしれません。

新卒1年目未満で転職成功するためのポイント

新卒1年目未満の転職を成功させるために、以下のポイントをおさえておきましょう。

【ポイント1】自分がやりたい仕事を考える

一つ目は「自分がやりたい仕事を考える(自己分析)」です。転職活動をする前にやりたい仕事を考えましょう。

一般的に、一年未満の人の場合まだ社会人や会社のルールに慣れていません。

「職場の雰囲気に馴染めないから」「仕事内容が向いてないから」という理由で辞める人も多いでしょう。しかし、その理由だけで転職すると次の職場でも同じ理由で辞めてしまう可能性があります。

仕事の大変さや人間関係の難しさは、時間が経つと慣れてくるかもしれません。そのため「続けていたら慣れてくるかもしれない」という場合は、転職のタイミングを待ったほうがよい場合もあります。

譲れないポイントや妥協できるポイントを整理して、「何のために転職するのか」「どういう仕事がしたいのか」「何を重視したいのか」などを考えて転職活動を始めましょう。

次の転職先で失敗して更にまたすぐ転職となると、「短期間で転職が多い人」として次の企業からも警戒されるかもしれません。自分に合う仕事をよく考えたうえで転職することが重要です。

【ポイント2】次の転職先に向けたスキルを身に付ける

二つ目は次の転職先に向けたスキルを身に付けることです。

異業種への転職を目指す場合は異業種の研究を、同じIT業界内で転職する場合でも資格取得などなにかしらアピールできるものを身につけておきましょう。

採用企業側が「新卒1年目未満で経験が浅い」とわかってはいても、スキルがあったほうが望ましいです。基本情報技術者や応用情報、プログラミング言語やなど、何か得意と言えるスキルを勉強しておきましょう。

資格を持っていないとしても、勉強していたり現場で使った経験があったりすれば転職活動のアピールポイントになります。

【ポイント3】面接対策や情報収集を行う

三つ目は「面接対策や情報収集」です。

当たり前ですが転職活動をする際は、事前に面接対策や情報収集を行いましょう。

準備不足で臨むと面接でうまく受け答えができなかったり、入社してから「思っていた仕事と違った」と後悔したりするかもしれません。

エンジニアは忙しい人が多いです。短期間で効率的に転職活動を終えられるようにするためにも、転職活動で受かるための対策はしっかり行いましょう。

初めての転職なら転職エージェントの活用がおすすめ

もし初めて転職なら、転職エージェントを活用してみるのがおすすめです。

転職エージェントを利用すると今後のキャリアプランを一緒に考えてくれますし、求人の提案から具体的な書類作成のアドバイスや面接対策まで転職先決定までをサポートしてくれます。

■転職エージェントを利用するメリット

  • 転職をサポートするキャリアアドバイザーに相談が可能
  • 非公開求人の紹介
  • 応募書類(履歴書・職務経歴書など)作成のアドバイス
  • 応募書類にプラスして推薦状を送付
  • 面接対策の実施
  • 企業とのやりとりを代行
  • 面接結果のフィードバック

一年未満での転職であれば、エージェントや企業から良い反応がない可能性もありますが、それも経験です。自分の市場価値を測ることができるという点では大いに価値があります。

転職エージェントはうまく使いこなせばあなたの転職をサポートしてくれる強力なパートナーとなりますが、営利企業であるため自分軸をしっかり持って活動しないと踊らされる可能性もあるため注意が必要です。(例. 本当は希望していない転職先を強く勧められるなど)

IT・エンジニア向けの転職エージェントの一覧は「【総まとめ】IT・エンジニア向けおすすめ転職エージェント比較・一覧」をご参照ください。

まとめ

まとめです。今回はこの記事では、新卒エンジニアの人が1年未満で転職する場合のメリットやデメリットを解説しました。

新卒エンジニアが1年未満で転職する場合、企業側から「すぐ転職する人かもしれない」と思われたり、自分に合わない会社を選んでしまったりするリスクがあります。

一方で、職場の環境によっては早く転職したほうがよい場合もあり、若いうちに転職することで得られるメリットもあります。

「今の職場が合わない・嫌だから辞めたい」といった理由にしろ、転職するのであれば「次の職場で何をしたいのか・何が妥協できて何が譲れないのか」を明確化しておく必要があります。

仕事内容や勤務地、給与など自分が大事にしたいポイントを考えて、転職エージェントなどもうまく活用すると良いでしょう。

転職エージェントを利用すると今後のキャリアプランを一緒に考えてくれますし、求人の提案から具体的な書類作成のアドバイスや面接対策まで転職先決定までをサポートしてくれます。

一年未満での転職であれば、エージェントや企業から良い反応がない可能性もありますが、それも経験です。自分の市場価値を測ることができるという点では大いに価値があります。

おすすめの転職エージェントについては「IT・エンジニアにおすすめの転職エージェント比較・一覧【総まとめ】」をご参照ください。

今回は以上になります。最後までご覧いただきありがとうございました。

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